蟹沢宏剛

蟹沢宏剛 Hirotake Kanisawa
芝浦工業大学工学部建築工学科 准教授
千葉大学大学院博士課程修了、工学博士
工学院大学、法政大学非常勤講師、ものつくり大学専任講師などを経て現職
専門は、建築生産システム、構工法
| 年度 | 講座名 |
|---|---|
| 2008年 | 循環を考えた長寿命住宅のあり方・つくり方 |
| 2007年 | 家づくりと職人 |
職人の重要性と背景にある様々な知識・思想に感嘆
大学院時代、研究や取材で現場を訪れるうちに、職人の重要性を認識し、以来、技能やそれに関わる専門工事業、工務店等に関係する研究を続けてきました。その中で、多くの職人に出会い、様々なことを教えていただきました。一般的には、職人は感性寄りの思考と捉えられがちですが、実際には、非常に合理的です。私が、木造に関心を持ったのは、木の物理的特性を生かし、また、欠点を補う木使い、墨付けの技法(規矩術)、刻み等における身体使い(運動原理)、人使い(マネジメント)等々、非常に合理的であること、そして、その背景には様々な知識や思想があることに感嘆したからです。
木造を専門に教授…伝統を絶やさぬよう奮闘・努力の毎日
戦後の耐震化、不燃化推進等の施策により、これまで、大学では木造を扱わないのが一般ですが、芝浦工業大学は、木造を専門的に教授し、木造業界に多くの人材を輩出している数少ない大学です。数年前、縁あって前任の第一人者から木造関連の授業を引き継ぐこととなり、伝統を絶やさぬよう奮闘・努力している毎日です。
職人を大切にしない家づくりの現状を危惧
家づくりは完全一品生産です。一品生産は、機械よりも人間に依存した方が合理的という特質があります。それは、当然のことながら、誰でも良いのではなく、職人が関与することなしには成立しません。こういった事実が忘れられ、職人の存在を忘れていたり、職人を大切にしない家づくりが多い現状を危惧しています。
持続可能な職人育成の仕組みをいかに構築できるか…
どんなに有名な建築家が設計しようが、どんなに上等な材料を用いようが、それだけで良い家はできません。職人賃金と施主が満足するコストをいかにバランスさせるか、目に見えない職人の技能をどう評価するか、さらに持続可能な職人育成の仕組みをいかに構築できるかということが、私の家づくりに関わるテーマです。 そうした活動の一環として、現在、国土交通省や専門工事業団体、工務店団体等において技能者の処遇改善や技能の認定、技術支援に関わる委員を多数務めています。
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